白い盾の少年騎士

book  トンケ・ドラフト (著, イラスト), Tonke Dragt (原著), 西村 由美 (翻訳)

 ウナーヴェン王国から故国ダホナウトにもどったティウリは春になると、旅で知り合った友との約束どおり、リストリディン城へ向かった。けれど、再会を約束したリストリディン騎士はまだ旅から戻っていなかった。ティウリと仲間たちは、リストリディン騎士の消息を確かめるため、イスラン城へと向かうことにした……。

 『王の手紙』の続編です。これも良かった。読み出したらとまらない。
 『王への手紙』で登場したメインキャラを中心だけど、前編ではあまり描かれなかった王国の運命が今回はぐっと迫ってきました。
 前編同様、大半は男性キャラ、今回は魅惑的な女性キャラも登場して、作品の世界をぐっと引き締めています。

 図書館で借りて読みましたが、気に入ったので『王への手紙』とあわせて買いなおしました。

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"Cart and Cwidder" by Diana Wynne Jones

book

 The Dalemark Quartet シリーズ4部作の1冊めです。読むのは3度め。
 The Dalemark という架空の国を舞台にした物語で、時代は中世風。

 The Dalemark という国はいまは各地の諸侯が群雄割拠している状態。北の国は芸術が盛んで自由な雰囲気らしいが、南の国はほぼ鎖国状態で庶民が自由に旅をすることも禁じられている。国民の間には支配者層に抵抗する動きもあるが、それに対する弾圧も厳しい。

 そんな南の国を馬車(cart)で旅してまわる旅芸人の一家の物語。主人公は11歳の少年、Moril。一家がKialan という少年といっしょに旅をするようになって以来、それまでの生活が一変する。

 ファンタジーなのだけれど、魔法な要素がでてくるのはほんの少しだけ。少年が自立してゆく過程を描いた成長物語でもあり、庶民の自由を束縛する支配者層へのレジスタンスも重要なテーマのひとつ。芸術のもつ力とか、想像する力とか、自分の生き方を自分で決めてゆく過程がていねいに描かれている。

 状況は重いというか暗いというかしんどいんだけれど、そんな状況でもキャラクタたちが明るい。悩んだり泣いたり憤ったりもするけど、それらの反応もエネルギーがあるからできることなんだよね。状況を受け止め、跳ね返そうとする力。急流に押し流されるように状況が流転する中を、流れにただ流されるのではなく、流れの中でも自分の生き方を探そうとする。困難な状況の中でも自分の足で歩き、ジョークをとばしつつ前を向いて笑顔でがんばるキャラたちの様子に、読んでいる自分も元気をもらっている。

 信頼できる相手がいるって幸せなことだな、って読んでて思った。友人でも家族でも動物でも。

 cart and wagon ってことばが出てきた。cart と wagon ってなにが違うんだろー? イメージ検索してみた。うーん、わかるようなわからんような。ま、いいか。

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