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フォスターさんの郵便配達

book エリアセル・カンシーノ(著)

 いい本でした。
 こういう地味だけど味わいのある本が、翻訳されて出版される日本の児童文学の出版界はすばらしいなと思います。

 1960年代のスペインの海辺の村を舞台にした物語。来年小学校を卒業するという少年(だから11~12歳くらい?)が主人公です。

 事件はおこるけど、それは物語をひっぱるための方便で、この物語の本質は違うところにある。

 わたしは外国の児童書を読むのが好きなんだけど、物語を通じて、その国で生きている人たちの生活や内面、価値観や生き方を垣間見られることが楽しいの。

 この物語で描かれている1960年代のスペインは、独裁政権下の時代。作者のEliacer Cansino は1954年生まれだそうなので、この物語の主人公の少年は作者自身と同年代ということになります。

 Cansinoさんは中学校で哲学を教えていらっしゃるそう。日本語に翻訳されてるのはこの本も含めて2冊(かな?)。英語に翻訳されてるかな?と思ってamazon.comを見たけれど英語版はないみたい。児童書の世界では、日本やドイツは翻訳大国だけど、英語以外の言語→英語翻訳ってなかなかされないなぁ。

 Cansino さん、2010年に the National Prize for Children’s Literature を受賞したそうです。これを機会に他の著作も日本語版、英語版が出てくれるとうれしいなぁ。

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