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ナンタケットの夜鳥

 ジョーン・エイケン (著), パット・マリアット (イラスト), Joan Aiken (原著), 大橋 善恵 (翻訳)

 ”ナンタケット”ということばに惹かれて読みました。”ナンタケット”はアメリカの東海岸にある小さな島で、かつて捕鯨基地として栄えたそうです。かのメルヴィルの『白鯨』の舞台となったとして有名で、いまでは夏の観光地としてにぎわっているそうな。
 そんな知識があったから手にとってみた『ナンタケットの夜鳥』。やっぱり捕鯨船、クジラが登場します。古き良き、という雰囲気のミステリー仕立ての冒険小説。あ、もちろん児童書です。1830年代を舞台にしているのだそうな(訳者あとがきより)。

 男性作家だと思っていたけど、読んでみるとどうも男性っぽくない。英語名をみて納得、女性だったのね。

 食べ物がおいしそうに記述してあるの。おいしそうといっても、レシピそのものはちっともおいしそうじゃないの。食事の状景がいいんです。たとえば、しんしんと冷え込む冬の夜、マストからたれさがるロープは海水が凍ってつららになってる。そんな吹きっさらしの甲板の上にいたらさぞや寒いだろう。手もかじかんでいるにちがいない。そんなときに、マグカップを手渡されて、それが湯気のたちのぼるあたたかい飲み物だったら。マグカップのぬくもりがどれほど心地よいか。口にふくんで、ごくんと飲み込む。あたたかさがするりとおなかにすべりおちていくとき、どんなふうに感じることか。そんなふうに食べ物がおいしそうなシーンがいくつもあって、気に入ってしまいました。

 読んでいると、ときどき、なんだか違う話を思わせる記述があって、調べてみたら、どうやらこれはシリーズ本の3冊めだったようでございます。話としては1冊づつ、区切りがあるから、問題なかったんだけどね。
 登場する少女のことばづかいがはてな?なの。男の子みたいなことばづかいなんだけど、どうも奇妙で。原書はいったいどう表現されているんだ。気になる~。

原書:Nightbirds on Nantucket (The Wolves Chronicles) by Joan Aikin 1966

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