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獣の奏者 探求編 完結編

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 上橋菜穂子さんの新刊2冊、やっとのことで入手しました。発売開始が8/11。売り切れてる書店続出のようです。あちこち書店をはしごして、8/14にオープンしたばかりのジュンク堂(栄ロフトB1)でみつけて確保。早く読みたくてそそくさと家路につきました。

 闘蛇衆だった父と霧の民(アーリョ)だった母。その娘として10歳まで闘蛇衆の村で母と暮らしていたエりンはやがて、ガザルム学舎に入学し、そこで飼われている王獣の世話をしはじめる。野生を失ってしまった王獣たちを音無し笛で縛って世話をするのではなく、いつかは彼らを解き放ちたいと願う。が、真王の権威の象徴である王獣を世話するエリンは、いやおうなく政治の大きな流れにまきこまれてゆく・・・。

 ここまでが2巻のお話。(すっかり忘れていたので読み直しました)
 で、3巻・4巻は・・・。

 エリンが母と別れることになったきっかけとなったあの現象が、闘蛇衆の村で起こっていた。その原因調査のためエリンは故郷近くの闘蛇衆の村を訪れる。
 いまや妻となり、母となったエリン。エリンは家族とともに静かに幸せに暮らせる日々を願いながらも、そんな日々は遠いのだった。。。

 ここからはネタバレを含むので、これから読むのを楽しみにしている方は、スキップしてくださいね。

 わたしの読み込みがまだ浅くてエリンとエリンの一家のことを追うだけで精いっぱいな感じ。完結編ラスト近くの強烈なシーンは『ナウシカ』のイメージと重なる。けど、わたしの中でこのお話を読んでいて何度も何度も浮かび上がったのはサトクリフの『ともしびをかかげて』でした。とくに父子の関係を描いているシーンはね。
 『ともしびをかかげて』を読んだとき、びっくりしたの。ファンタジー、特に日本のお話は子どもが主役。けど、『ともしびをかかげて』は子どもが主役じゃない。物語りのはじまりの時点では若者だけど、それから妻をめとり、子の父となり、という姿を描いている。子どもが大人になって終わり、ではなく、そこからさらに親になる過程をも描いている。これって児童文学なのか?と。
 『獣の奏者 探求編』では、エリンの恋の話はさらっととばして、母になってるところから始まる。30才台のおばさん(バルサのことです)が主人公だった守り人シリーズも日本のファンタジーの常識をつき破った設定だったけど、母たるエリンが主人公になるこの『獣の奏者探求編』もそうとうな常識破りだと思う。やるなあ、上橋さん。
 日本のファンタジーもここまできたかぁ・・・。これからどう流れが変わってゆくのかなぁ。

 いまはわたしの読み込みが浅くて未消化部分多し、って感じ。これからすこしづつ(たぶん何年もかけて)消化していくんだろうな。

追記:09.08.16.

 読み終わって、完結編の表紙画像をみて気がついた。ああ、この絵はそういうことか、と。

 (なんのことだかわからない方は、スルーしてくださいね)

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