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『ともしびをかかげて』と『プーカと最後の大王 時間のない国で2』

全然違う話なのに、世界観が少し似てる2冊でした。

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 『ともしびをかかげて』The Lantern Bearersは The Eagle of the Ninth(第九軍団のワシ)から続くサトクリフのローマン・ブリテンの3冊め。時代は5世紀。ローマ軍がとうとうブリテンから撤退した時代のお話。
 ブリテンには先住民のブリトン人、ローマ、東からはサクソン族、ジュート族と、さまざまな民族がやってきては抗争したり共存したりしながらゆっくりとブリテンの大地に根をおろしてゆく、その様子がシリーズ全体から伝わってくる。
 人は生まれ、死んでゆく。出会って、子を育て、親から子へ、民族全体で、受け継がれてゆくものがある。そういう大きな歴史の流れのなかで生きている人びとをサトクリフは描き出している。
 The Eagle of the Ninth と The Shield Ring を読んでいるから、きっと伝わっていくんだよね、と安心して読んでいる。

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そして『プーカと最後の大王(ハイ・キング)』The Last of the High Kings
 こちらはアイルランド在住の作家、ケイト・トンプソンの作品。 舞台は現代のアイルランド。
 シリーズ前作『時間のない国で』で主人公になっていた少年JJが大人になり(25年くらいたってる)、彼の娘、ジェニーが今回の主人公。 現代が舞台だけど、前作同様、もうひとつの世界もかかわってくる。そして、この大地に根ざした古い民族の想い・歴史・血脈、といったこともテーマになってくる(そこの部分がサトクリフと似てる)。

 千年以上の時間の流れを感じさせる物語を読んで考える。

 自分の生きてる間の時間は、歴史の大きな流れのなかではほんの一瞬のきらめきにすぎないのだろうけれどね。闇から生まれ、一瞬きらめいて、また闇にもどってゆく存在。それが生命。でもね。自分ひとりじゃないからね。この地球が生命の光のきらめきで満たされているから。
 そんなことをつらつらと考えた2冊でした。

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Comments

かのんさん、こんにちは、ヨシオです。

サトクリフ、読んでみようかなと、近くの市立図書館に行ってみてきました。ローマン・ブリテン4部作は、岩波少年文庫なんですね。こどもの書棚のあたりをうろうろして、あやしい叔父さんでした。(^^;

英語で読めるかなと思ったけど、市立図書館には英書がそもそもほとんどなく、府立中央図書館の蔵書検索をしたら、4部作のうちの、「ともしびをかかげて」、だけが所蔵されていました。「第九軍団のワシ」もないのですね。(x_x;

こんど、車で府立中央図書館に行くときに、英書を借りてこようと思っています。一応、邦訳も一緒にね。サトクリフ、英語では難しいのかな?

では~。

Posted by: ヨシオ | 2009.08.04 08:12

ヨシオさん、こんにちはー。

サトクリフにチャレンジとは、うれしいなあ(でも、つまんなかったら投げちゃいましょうねー)。

和書、岩波少年文庫になったのは最近です。図書館ならハードカバーを所蔵してるかも(40年近く前に邦訳された(と思う)から)。

洋書のほうは、「ともしびをかかげて(The Lantern Bearers)」のみ所蔵ですか。へえ~。カーネギー賞を受賞したからなのかな。

洋書を読むか、和書も読むか、、、悩みますよねー。両方手元にあれば気分で決められるからいいですね。
(わたしの感覚では、サトクリフの本は、最初がむずかしい。歴史物語だから、時代背景などを説明してある部分がむずかしいの。人名、地名、時代を説明されても馴染みがないものだから読んでもイメージつきにくくって。そこさえ突破してしまえば、読みやすくなる気がします。)

ではでは Happy Reading!

Posted by: かのん | 2009.08.05 06:08

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