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Drowned Ammet

book

 The Dalemark Quartetシリーズ4部作の2作目、『ハウルの動く城』でおなじみの Diana Wynne Jones の作品です。初版1977年というから、30年くらい前に書かれたものです。

 シリーズ名のThe Dalemarkというのは、架空の国。諸侯が領地を治めている中世的な世界です。1巻と2巻は主人公も国も別のお話。独立したお話のように見えるけど、どちらもひとつの困難が終わって、あらたな出発、というところで終わっています。続きが気になるところ。

 第2巻は海辺の町が舞台です。主人公の Mitt の父は、もとはわずかな農地を持つ小作農でしたが、地代が上がり、地代を支払えなくなり、港町に移り住みます。地下組織に加わわった父はそこで仲間の裏切りに合い、命を落とします。Mitt は母を助け、漁師Siriol に弟子入りをして暮らしますが、一方で、貧富の差の激しい社会に疑問をもち、また、父を裏切った地下組織のメンバーに対しても報復しようとある企てを計画します。だが企ては失敗。Mitt は当局の兵士たちに追われる身になります…。

  幼い頃の Mitt の家族はささやかながらも幸せだったのが、どんどん辛い境遇になっていく。だけど、Mitt は明るくて、負けん気が強くて、しなやか。キャラクタが魅力的で、「この子には幸せになってほしいなぁ」と思いながら読み進めました。
 後半はがらりと展開が変わり、一気に読みすすみました。

 Diana Wynne Jones だからファンタジーな要素はでてくるはず、と思いながら読んでたけど、前半はその気配まるでなし。圧制下に生きる庶民の姿を描いた人間ドラマさながらの展開です。

 Marsh を干拓した農地、そこを網の目のように走るdyke、港町のようす、洋上の様子など、いかにもイギリスらしいお話でした。
 そういえば、先日読んだ、The Little White Horse にあった、荒波を馬に見立てる、というモチーフが、このお話にもでてきました。そういう共通性もちょっと面白かったです。

 3巻はまた全然別の主人公・国の話になり、4巻(最終巻)で再び Mitt が登場するみたい。Mitt の成長ぶりが気になる~。はやく4巻までたどり着きたいなぁ。

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