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『エンデュアランス号漂流』

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 1914年12月、英国人のシャクルトンは南極大陸横断の挑戦の旅にでた。しかし南極大陸を目前に船は氷に閉ざされ、やがて氷の圧力に船は沈没する。氷上にとり残されたシャクルトンと乗組員28人の1年半に及ぶ氷上生活とそこからの脱出を描いた1冊です。

 sumisumiさんがHPで紹介されていた『Ice Wreck』という子ども向けのLeveled Readers でこの話を知りました。簡略化されてるので、もう少し詳しく知りたいぞって思っていました。

 多読通信の原稿を書くためにいろいろ調べている中で、この『エンデュアランス号漂流』の出版を知って、さっきやっと読了。いやはや、すごいよ、このお話。当時の写真や乗組員の日記とインタビューなどをもとに書かれた文章には圧倒的な力があります。こんな過酷な環境で、人間って生きていられるのか。しかも29人全員が生還している。奇跡というのは簡単だけど、奇跡を起こすその影には強い強い意志がある。生還するんだという強い意志の力が奇跡を起こすんだよね。

 前半部には、エンデュアランス号の内部の様子が詳しく書かれています。この船はノルウェーの捕鯨船を改造したものとのこと。その描写を読むと、造船技術のことは何も知らないわたしにも、船をつくった職人の技術がとにかく高かったんだ、ってことだけはわかる。第1部を読み終わった頃には、いつかぜったいにノルウェーの木造船を見るために博物館めぐりに行きたいぞ!って思ってしまいました。これが鋼鉄の船だったらあんまり魅力を感じなかっただろうけど、木造船にはとても惹かれてしまいます。

 冒険の話が好きな方、ノンフィクションが好きな方にはぜひおすすめの1冊です。
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英語でさくっと読みたい方には、こちらをどうぞ。

YL2.5,4500語。【SSS書評より】

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Comments

さっそくアマゾンでクリックしました。
おもしろかった!しかし、本当にすごいですね。
シャックルトンの責任感と意志の強さに感動しました。
「エンデュアランス号漂流」も読んでしまいたい。

Posted by: MOMO | 2006.11.03 17:53

 MOMOさん、こんにちは!
 『Ice Wreck』を読まれたのですね。MOMOさんに楽しんでいただけてうれしいな。
 『The Coldest Place on the Earth』のスコットに比べると、シャクルトンの判断は豪快。乗組員の明るさにも惹かれます。さっさと野外生活に順応してしまうそのしなやかさが心地よいですよね。『エンデュアランス号漂流』、こんどお会いするときに、もっていきますね。

Posted by: かのん | 2006.11.05 09:04

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