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『ラバ通りの人びと』

book 行く川のながれは絶えずして、しかももとの水にあらず。

 この本の感想を書こうとしてPCに向かったときに、頭に浮かんだのがこの『方丈記』の文頭でした。
 「無常」にあたることばがフランス語にあるのかどうかは知らないけれど、この本を読了して、頭の中にあったやもやしたものが、ことばに落ちたら、無常ということばになっていました。

 ときは、第2次大戦前の1930年代前半。9歳のオリヴィエは母と2人で、パリの下町に住んでいます。優しい母の庇護のもと、つつましく安心して暮らしていたオリヴィエの生活は、突然の母の死によって一変します。みなしごとなったオリヴィエは近所に住む母のいとこ夫婦のもとへ身を寄せることになりますが。

 パリの下町で暮らす少年と、近所に住むさまざまなおとなたち、こどもたちのお話。最初はとっつきにくいと思った人たちも、みな、どこかに傷を抱え、それでも持ち前の明るさで雑草のように力強く生きています。そこに描かれる人々は、読んでいて、好きにならずにはいられない、魅力的なキャラクターたちです。でも、「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にはあらず」なのですよね、人生っていうのは。

 明るさと懐かしさと、心の底に宿った大きな寂しさと。多感な少年の内面と少年をとりまく人々を描く、オリヴィエ少年の物語、第1巻です。

 実は、最初に買ったのは第3巻の『ソーグのひと夏』です。とちゅうまで読んでいて、こちらもとても魅力的なお話です。ソーグというのは南フランスの田舎の村の名前です。はやく第3巻まで行きたいけれど、2巻もまた長いんだなぁ。今日じゅうに3巻まで読み終わりたいけれど、そんな読み方したらもったいないかな?

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